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Feature

Water Story for PLOTTER
:paper edition

「水はすべての原点」

玉露、蕎麦、山葵、ウイスキー、豆腐・・・唐突ですがこれらすべてに共通するもの、それは“水”です。どれをとっても“きれいな水”なしでは語ることができないものばかり。水は自然環境で性質が変わるわけで、全国各地でそれからつくられるプロダクトにもそれぞれに個性が現れます。

わたしたちがつくるプロダクトも実はその原点はこの“水”に支えられているものが多いのです。「レザーバインダー」のメインマテリアルである皮革のなめしにはきれいな水が引ける環境が欠かせません。そして、なんといってもリフィルメモパッドの紙の製造にこそ大量の水、しかも文字通り“きれいな水”が必要です。

アルプスが創り出した究極のナチュラルプロダクトである“水”はやがて全国でも有数の一級河川に流れ込み、わたしたちがつくるオリジナルペーパーの工場もそのほとりにそびえ立っています。川から毎日何十万トンもの水をくみ上げ、より純度をあげるための複雑な濾過槽を通ってきたそれはすぐにでも飲めるのでは?というほどの美しい煌めきを帯びていました。

ところで、紙の本質的な原材料といえば木材を原料にしたパルプであり、ここでもわたしたちは自然の恩恵をたくさん受けています。このパルプひとつをとっても、「薄くて軽くて丈夫」なPLOTTER用紙を作るためには○○産の△△樹を厳選して、といった具合に実に奥深いものがたりがあるのです。

このこだわりのパルプ板を先ほどの澄み切ったオリジナルウォーターとブレンドしながら、叩解(こうかい:文字通り叩き解すということで、水の存在下でパルプ繊維を機械的に叩き、磨砕すること)して初めて紙の下地ができあがります。

高速で走るベルトの上に流し込まれたオートミールのようなそれはさらに大量の水とともに生成されだんだんと紙の体を成していき・・・

そして何段階かの乾燥工程を経て完全に乾かされるとわたしたちが一般的に語る「紙」として仕上がるわけです。相当な重量となるため、まるでビル建築で使われる鉄骨のような1本のパイプに薄いPLOTTER用紙が何千メートルも巻き取られていきます。

正真正銘の“きれいな水”で創り上げられたPLOTTER用紙は全くと言ってよいほど不純物が紛れ込まず、カットして積み上げられた紙のブロックはこれからの製品の姿を彷彿とさせ、上品で淡いクリーム色を放っていました。

PLOTTERが提案するプロダクトはこの「紙」のようにひとつひとつこだわった素材から創り出されています。さらにその素材自体も今回お話しした“水”にあるようにすべての源である「自然」という原点から創造されているかと思うと、ものづくりの奥深さに感銘を受けるとともに、自然に対する畏敬の念を禁じざるを得ません。

できたての抄造紙に現場で触れすぐに行う筆記テスト。書く人がどんな想いでPLOTTER用紙に筆跡を残すのかをイメージしながら紙と向き合う・・・安定した品質維持には欠かせないプロセスです。